1/100 DELTA GUNDAM

 


 ■     全体概要

小説版「機動戦士ガンダムUC」の中に設定のみ登場する
「デルタガンダム」をセミスクラッチしました。
ベースは、MG百式とMGゼータプラスです。

今回は以下の2点に重点を置いて製作しました。
@     カトキ設定画を極力忠実に再現する。
A     最新キットと並べても遜色ないスリムなスタイルへ変更する。(元のMG百式のスタイルが古臭く、太すぎると感じたため)

 特に下半身は、他MGのフレーム移植、外装の削りこみや幅詰め、さらに大腿部を延長し、徹底してスリム化しています。
デルタガンダム特有のデザインであるシールドは、ほぼフルスクラッチで製作。バックパックは百式のものを上半分カットし、デルタのデザインをスクラッチしています。

【塗装について】
塗料はファレホを使用。(エアブラシ塗装)
※クリアコートのみタミヤ水性アクリル塗料。

ゴールド:レッドゴールド
ダークブルー:ネグロブラック+インシグニアブルー+メタリックメディウム
レッド:バーミリオン
フレーム:ダークグレイ

ゴールドパーツのみクリアコート後に

2000番で水研ぎ>タミヤコンパウンド > ハセガワ セラミックコンパウンド
の順に磨き、コーティングポリマーで仕上げをしています。

【腕・肩部】
肩の上面にある大きく外へ張り出したパーツは、ゼータのスネにあるアーマーの形がちょうどよかったので流用しました。
これを形状変更して取り付けています。さらにこのパーツの下にある小さなアーマーはプラ板箱組みで作成。
前腕は、ゼータプラスのものを流用。百式のものより一回り小さくなり、ごつすぎる感じがなくなりました。さらに、百式には無いシールド接続軸ができるため、一石二鳥でした。手首はHDMを使っています。

 

【腹部】

 

腹部はゼータから流用。腹部底面に電子部品のギア状部品を取り付け。
また、スリムなスタイルにすべく、腹部底面をプラ板で2mmほど延長しました。胸部にあわせて元キットの百式とはかなり異なるスリムなスタイルに変わったと思っています。

【腰部】
腰フレームはMGデスティニーのものを流用することで大きすぎる腰をスリム化。プラ板でサブのフロントアーマーを追加。
メインのフロントアーマーにある2本ラインのくぼみを開口し、裏に蛇腹モールドを貼り付けています。
サイドアーマーは、ゼータ2.0のものを流用。

【横から】

 

腹部は、二段になっている腹部の中央のラインで一度切断。前屈しているような形に形状変更して再接着し、少しでもS字立ちのラインが出るようにしています。

バインダーにはデルタ特有のディテールをプラ板で追加。

 

ライフルは、ゼータプラスのものを流用。

エネルギーチューブをダイソーで買ったアルミワイヤーに置き換えています。

 

【背面】

 

バックパックは、百式のものをベースに上半分をプラ板でスクラッチしています。
バーニアは、メタルパーツに置き換えています。

百式にはある尻アーマーのサーベルラックはデルタのカトキ画稿には存在しないため消去。

 

  【頭部】
百式のヘルメットにゼータプラスの顔を組み合わせ、トサカはゼータのものを切り出して接着。プラ板でデルタガンダム特有のアンテナを追加。後頭部の絶壁具合を解消するために削り込んで形状変更しています。

【胸部】
ゼータプラスから流用。エポパテで胸部ダクト周囲を形状変更。プラ板で胸部正面中央のディテールをデルタ特有の形状に変更。
肩への基部となる部分をプラ板箱組し、百式の軸受けポリを埋め込んでいます。
元々のゼータプラスの肩軸と百式の肩にある軸は双方が凸であるため、どちらかをあきらめねばならず、さらに変形機構のために胸部が空洞となっているため、肩関節の軸受けを仕込むのにかなりの試行錯誤を繰り返しました。
また、胸部と腹部の間にはどうしても隙間が出来てしまうため、その中にゼータのウエーブライダーの着陸脚を流用し、内部フレームのように見せています。
コクピットカバーを覆うようなゴールドのパーツは、百式の腰サイドアーマーを流用、形状変更して取り付けました。

   

【脚部】
●大腿部
 大腿部の中をくり抜き、GM2.0のフレームを仕込んでいます。

 


●膝関節

 ジム2.0の膝関節を流用。形状変更しています。


●膝下

百式のフレームを2mm幅詰め。スネシリンダーをアルミパイプに置き換え。フレームを幅詰めしたのにあわせて外装もすべて幅つめする必要があり、膝前にあたるアーマーはゼータのものに置き換え。(百式のものより細かった)
スネ前に突き出たアーマーも左右を切り離して幅詰めして再接着。さらにデルタは百式と違って、前に突き出す形なので角度を変更しています。
ふくらはぎ両サイドの外装も削り込むことで足の幅が全体にスリム化できました。
足首は百式と全く異なるため、プラ板+パテでスクラッチしました。
足裏もプラ材やディテールアップパーツで作りこんでいます。

 

 

 

 

 

【脚部裏側】

 ●膝関節

 後ろから見ると膝関節がジム2.0のものであることがよくわかると思います。百式の膝関節をそのまま幅詰めするのは非情に難しく、強度が落ちて破損してしまったため、移植しました。

 ●ふくらはぎ部のバーニア

ふくらはぎ後ろにバーニアとバーニアカバーが新造しました。プラ板でスクラッチ。バーニアは、メタルバーニア。

   

 

 【足裏】

 

カトキ画稿を参考にかなりアレンジして作っています。

 

6箇所ある銀色の丸は虫ピンのヘッドです。

 

ファレホは剥がれやすいので、虫ピンを刺すことで地面に直接触れないようにしようという配慮。

オフ会への持ち込み対策でもあります^^

 

 

【シールド表】

 

最も時間を要した部分です。

カトキ画稿を参考に、パテを使うと重過ぎると考え、プラ板でほぼフルスクラッチしました。

設定画をそのままトレースするととても厚みのあるシールドになったり、先端が剣のような形にうまくできなかったり、重すぎな上に短くて左腕がだらんと下がったままになってしまったりと、様々な問題があって試行錯誤を繰り返しました。

最終的には軽量化のためにパテを一切使わず、かつ地面に刺さるほどの長さにすることでなんとか見栄えよくまとまりました。

 


 

 


 


 

 

 【シールド裏】

裏面はカトキ画稿ではどうなっているのかほとんどわからないため、独自解釈でアレンジしています。

(腕がついていかないのが最大の理由ですが^^;)

3パーツほど他キットを流用

 

腕との接続部はゼータプラスから。

HGオーライザー、HGUCゼータからも流用しています。

 

 

 

   

【研ぎ出し】

水性だってここまでできるんだ!っと叫ぶほどでもありませんが、がんばって研ぎだしました。

クリアの乾燥は24時間だけ。さらに何層もクリアコートすればもっとツヤが出たのでしょうが、締め切りに間に合わなくなるため断念。それでも、もろい水性塗料でここまでツヤが出れば満足です。

 

 

 【参考までに】

製作途中画像です。 

これは2009年10月に行われた「モデラーズサミット」へ出品する前の途中状態。

モデサミに間に合わなかったシールドはモデサミ終了後から製作。

併せて、この写真当時の膝関節は位置関係がおかしかったので、その後ジム2.0から膝関節を移植しました。

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